夕日

青

紫

赤

伸びる影

燃えるような赤、赤、赤

沈む太陽

夕日の反射光

揺れるブランコ

右往左往

深い深い海の中

青藍の中浮かんでゆく

上も下も、右も左もわからない

浮かんでいく方向が

上なのか、下なのか

流されているのかもわからない

強がって泳ごうとしても方向が定まらない

だたひたすらと浮かんでゆく

どれくらいの時が経ったのだろう

浮いてゆく方に光が揺らめいてる

だたひたすら浮いてゆく

紺碧から青へと次第に変わってゆく

周りの水がひいていく

全身から空気を取り込むように息をする

飽きることなく深呼吸を繰り返す

空には向日葵のような色をした月があった

涙でゆがんだ満月が

無題

行き場の無い感情

それでも溢れ出る

時間の波にのって

岩壁にあたり高く弾ける

押しては引き、押しては引き

残ったものは砂のように乾いた感情

ゴン

俺ぁ犬のゴン・・・ﾊｯ冴えねぇ名前だが呼ばれるとつい尾っぽ振っちまう、まぁ世に言う飼われものって奴だな

今日もコンクリに固められた玄関先から散歩の時間までぐぅたら観察だ

毎日同じ時間にスーツ着てる主人の親くらいのおっさんだ・・・いつも主人が出てる時間より遅いっていうのに、呑気に"けーたい"で話してるよ

あほぉぁ、2～3軒先の箒の音がまた俺のまったり時間の邪魔するよ・・

しかし、ここの場所は車の往来が少なくて助かるね、散歩に行きゃまず車車車轟・・全く少しは自分の足を使いなさいって犬ながら思っちまうよ

自転車、学生、大人、たまぁ～の車

毎日見てて飽きないね、ここでぐでってたらまぁ幼稚園児が撫でにくるもんで・・・

吼えるに吼えられないからまた来るんだよな、どの種族でも子供は宝ってことか

でぇぁっ!!!もうこんな時間か・・・・俺ぁの愚痴はまたいつ飛び出すかわかんねぇけど散歩の時間になっちまった

一日の一番はやっぱこれだからな

いずれｸﾞﾁｯったくなったらまたくらぁ～

月見酒

宵の口から酔いしれる

秋の風、匂い、実り

微かに感じる冬

それらを感じ舌鼓

上には周りの星を隠すほどの煌々と輝くまるい月

今宵も夜長に酔いしれる