無題

誰かが見ているこの時を

誰もが見ていたあの時を

あなたはそこで見てましたか

誰かの中の

誰かじゃなく

あなたの中の

あなたとして

この時もあの時も

見ていたなら答えてあげて

流されず

しっかり立ち止まって

声を震わせて

答えてあげて

無題

甘く甘く甘美な世界の

かくも雅な月夜の下に

貴方の笑顔が憑きて離れぬ

どなたの笑顔か思いもよらぬ

それでも頭の情景は

貴方の笑顔で

闇をも照らす

居場所

悲しくて切なくて

焦がれている

その場所へ

行くことも出来ずに

その場にうずくまって

悶え

変わらない場に留まり

それでも焦がれた場所は

果てなく

遠くへ

下らぬ事

この世にたった一人

自分を見てくれる人がいるのだろうか

下らぬ

感情の欠落した者を

この世界にただの一人を見詰める者が・・・

無題

蒼天に映える一輪の光

深緑に萌える一滴

上を見上げればこんなにも

こんなにも時を忘れられるのに

足元ばかりが気になり

つまらないことに触れてしまう